
この街に来て、頻繁にタクシーに乗るようになった。
その黄色い車体は、街中いたる所を走ってるから
捕まえるのは容易だ。

当然のことだが、行き先さえ指定すれば
どこへでも文句ひとつ言わず運んでくれる。
依頼のときはもちろん、友人や彼女との
待ち合わせには特に重宝する存在だ。

仕事のときは自ら車を運転することが多いから
後部座席でゆっくり窓の外を眺めながらの移動は
リラックスできる貴重な時間なのかもしれない。

先日、ある友人からクルージングの招待を受けた。

ヘリに乗るのは初めてじゃなかったが、空から見た
この街の密度に、俺は驚きを隠せなかった。

やっかいな依頼で駆け回った道路や殺されかけた
倉庫を上から眺めてると、それらがたいした出来事では
なかったかのように思えるから不思議だ。

何もかもが小っぽけな装飾にしか見えない。

だが、この無数の光輝く夜景も
タクシーから見る雑多な風景も
同じリバティシティの現実だ。
そして、俺の現実は、これからもしばらく
地上の殺伐とした世界が舞台だ。

